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次の日、仕事が終わる頃にメールが入りました。

『M』からでした。


会社から少し離れたところにある喫茶店の名前を挙げて、そこへ夕方の6時にくるように指定するメールでした。

しかも画像が添付されていました。

『M』と繋がっている私を、上からデジカメで撮った物でした。

‥‥行くしかありませんでした。


喫茶店ですでに『M』は待っていました。

そのまま直ぐに車に乗せられ、郊外のホテルへ。


部屋に入るなり後ろから抱きしめられて唇を奪われました。

昨日と同じように直ぐに舌が口に入ってきて、私の舌に絡みつきます。


手早くスカートのホックが外されて落とされ、ブラウスのボタンが外されました。

ブラが外されて胸を揉まれ、パンティーの中に手が進入してきました。

抵抗しましたが、『M』の指が秘芯に入ってきたとき、諦めてしまいました。



「知里、おまえもう濡れてるじゃないか?」
『M』のその言葉で自分の体の変化に気付いたからです。

恥ずべき事かも知れませんが、気持ちで拒んでも、私の体は『M』のセックスを既に期待していたのです。


婚約者のことを愛していましたし、申し訳ない気持ちは勿論ありましたが、昨日のあの目眩く快感をもう一度味わいたい、という期待が、心のどこかに
あったのでしょう。

服を脱がされたときも少しの抵抗しかしませんでした。

股間を舐める為に足を広げるように言われたときも、言われるままに足を広げて『M』の愛撫を進んで受け入れました。

その日、私は『M』が求めるままに「シックスナイン」という体勢になり、彼のペニスを口に含みました。

男性のペニスを口に含む、ということ自体が、私には初めての経験でした。


昨日は一瞬見ただけでしたが、間近で見ると思っていたよりも巨大でした。

私は、『M』が望むまま一心不乱に舐めました。

そのうち、口に入り切らなくなってきましたが、『M』の指示する通りに舌を這わせました。

でも、直ぐに私の方が感じてしまい、それどころではなくなってしまいました。

私は、その体勢のままイカされてしまいました。


『M』は、私を四つん這いにさせると私のお尻を掴んで後ろから入ってきました。

我慢などできませんでした。

思わず体を反らせ、叫んでしまいました。

また、段々と意識がどこかへ行ってしまいそうでした。

「知里、おまえはもう俺の女だ。

愛人だ。

わかってるよな?」
激しく動いて絶頂寸前のところで、『M』は私に聞きました。


私が答えるのをためらっていると、動きを止めてしまいます。

「あ、いや・・・」
私は不覚にもそう呟いてしまいました。

『M』は、ニヤリと笑うと、焦らすように少しずつ動きながら、
「俺の女になってこれから好きなときに抱かせてくれよ。

いいだろ?知里。

まるで拷問でした。

直ぐそこに絶頂があるのに手が届かないもどかしさ・・・
「愛人になるって誓うよな?知里。

囁くような『M』の声・・・限界でした。

「ち・・誓います。

あ・・あなたの愛人になります・・・。

私のその答えに満足したのか、再び『M』は激しく突き始めました。


私は、今までで最も激しい絶頂の大波に襲われて、そのまま意識を失ってしまいました。


その日、全てが終わって自分の部屋に戻ったのは、深夜2時でした。

疲れ果てて着替えないまま眠ってしまいました。

次の日も、その次の日も『M』は私を抱きました。

週2回なんていう約束が守られるはずもないとは思っていたのですが、まさか毎日とは思いませんでした。

婚約者が海外出張から帰ってきたので、会いたかったですが、会わせてもらえませんでした。

3度目からは、『M』は私の部屋で私を抱くようになりました。


私は、隣に聞こえるのではないかと不安で仕方ありませんでしたが、『M』はお構いなしに一晩中セックスで私を攻め立ててきます。

2週間が経つ頃には、私は『M』の精液を飲むまでになっていました。

(無理矢理「飲まされる」のですが、「吐き出さなくなった」ということです。

その次の休み、ようやく婚約者に会いました。

ロマンチックな時間の後、ホテルへ行きました。


いつものように優しい愛撫の後、ゆっくりと挿入。

そして、かなり長い間動いた後で彼は果てました・・・。

とても幸せな気持ちだったのですが、とても大変なことに気付きました。

まるで気持ちよくなりません。

ある程度快感はあるものの、絶頂とは程遠い感覚でした。

彼は、長い出張期間我慢していたようで、その後何度も求めてきて何度も私の中で果てるのですが、私の方はというと、一度もイケませんでした。


『M』とのセックスでは、数え切れないほどイけるのに、愛する人とのセックスでは中途半端な快感を得ることしかできなくなっているなんて・・・
彼が3度イったあと、私の中にはセックスの残り火がずっと燻った状態でした。

次の日も、その次の日も彼に抱かれましたが、結果は同じでした。

反面、中途半端なままの快感の残り火は、どんどん大きくなっていきました。


彼が日本に帰ってきてからも『M』には、会社の階段の踊り場やエレベーターの中でよく唇を奪われました。

情熱的な長い長い口づけでしたが、ホテルへ誘われることはありませんでした。

そのおかげで婚約者とのことは、うまくいっていました。

でも、それはあくまで表面上の話。

セックスでいけなくなったのは、已然として同じでした。


体の芯に燻る残り火は、日に日に酷くなっていました。


ある朝、夢を見ました。

見知らぬ男に犯される夢でした。

私はその夢の中で何度も絶頂へと導かれ、その男の精液まで飲んでいました。

男の顔をよく見ると、それは『M』でした。

そこで目が覚めました。

‥‥股間が濡れていました。

しばらく呆然としてしまいました。


その日、会社の昼休みに屋上へ出ました。

今朝の夢がまだ尾を引いていたので、スッキリしようと思ったのです。

珍しく誰もいないと思っていたら、誰かいました。

『M』でした。

買ってきた弁当を、ちょうど食べて終わったところのようでした。

「こっちへ来いよ、知里。

私の手を引いてボイラー室へ連れ込むと、抱きすくめ、唇を奪いながら事務服のスカートをめくり上げて股間に手を入れてきました。

長い時間濃厚なキスを交わした後、パンティーの中に手を入れながら
「そろそろ俺のセックスが恋しいだろう。

今晩空けておけ。

いいな?」
と言って、時間と場所を指定しました。


いつものように、指定された時間には既に『M』は待っていました。

ホテルの部屋に入り、服を脱ぐ間も惜しんで荒々しい愛撫を全身に受けました。

指で膣を掻き回されながらクリトリスを舌で擦り上げられていたとき、1回目の絶頂が訪れました。

『M』の頭を股間に押しつけるように抱き抱えながら、私はあっさりイキました。


不思議でした。

婚約者とは、どんなに頑張っても絶頂へはいけなかったのに、『M』は簡単に私をイカせてしまう・・・
心と体は別なのだと言うことを、そのとき何となく理解しました。


その後、口と手の愛撫だけで、私は5回以上イキました。

その頃には、何もわからなくなっていました。

気が付くと、全裸で、私は『M』の上に跨って腰を振っていました。


下から強く突き上げられるたびに、目に火花が飛ぶみたいにチカチカしていました。

その強烈で激しい快感こそが、ずっと私の欲しかったものでした。

もっと強く突き上げて欲しい、と素直に『M』におねだりしていました。


喘ぎ声が自然に声が出ていました。

『M』の上で2度絶頂へと昇り詰めました。

「知里、明日もするだろ?部屋に行っていいか?」
『M』に組み敷かれ、正常位で突かれながら、その言葉に素直に頷きました。


その1年後に婚約者と結婚する予定でしたが、その後もこの関係は続く、続けたい‥‥と漠然と考えて始めていた。