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人妻S子の話。

私はS子から携帯と車を取り上げることにしました。


男から掛かってきた電話に出て“今度かけてきたら殺すぞ!”と男を脅かしました。



S子と私の間に白々しい雰囲気が生まれました。

私は早く忘れて仲良く遊ぼう!と言いましたが、S子の返事は上の空です。



S子を抱いても反応が鈍く、まるで人形を抱いているようなSEX・・・楽しいはずもありません。



何とかS子の笑顔を取り戻したい・・・心からそう思いました。



私はS子を心から愛していたのです。



こう書けば変に思われる方も多いことでしょうね・・・。



じゃあ何故ほかの男とSEXさせたりするのか?ですよね?


初めて会ったとき、大げさな言葉ですが天使が舞い降りてきた!と思いました。



汚れなく美しい天使の様な女・・・。




人妻と聞いたときに“人妻でいるなんて勿体無い・・・絶対俺のものにしてやる!”


S子の体から過去の男達を追い出し、自分の色に染めてしまう・・・。



ただ染めていく色が無限に有った・・・


次々に塗っていった色の果ては・・・そう、黒です。



S子の口から出た言葉“所詮私は愛人です・・・Tさんからいつ捨てられるか分らない不安な毎日・・・わかりますか?”


S子も私の望む女になろう。

Tさんだけの女でいたい・・・人妻で有りながら真剣に思ったそうでした。



浮気がバレ子供たちの前で罵られた時も、頭の中では“これでTさんだけの女になれる。

家庭なんか失ってもいい・・・”と考えていたそうでした。




私はS子の為に何か尽くしてやったことが有ったろうか?

S子をかごの鳥にし、玩具にして弄んだだけ?


忘れていたS子との初めての出会い。



私はS子にこう言っていました。



“俺と付き合ってくれないかな?一生大事にするよ。



言葉は大げさですが、そう言えるほど魅力的だったS子・・・。

今私はS子を失おうとしている・・・



相互観賞クラブに行きたい・・・童貞君と遊びたい・・・スワップや乱交。



私の気持ちをつないで置くためにした提案だったと・・・。



私は愛人のままで不満はありませんでした。

静かにあなたを待って、あなただけに抱かれて・・・それだけで良かった・・・。

これまで生きてきて、あなた以上に愛した人はいません・・・おそらくこれから先も・・・。



俯きながら涙を流すS子・・・。



私は自分の犯した過ちと勘違いを詫びましたが・・・。




S子の言葉“もうあの時の気持ちには戻れません・・・もう終わりにしましょう・・・”




あれから10年・・・風の便りにS子の今を聞きました。

S子は立派に自立していました。



私はS子のメルアドを覚えていました。



“風の便りに君の事を聞きました。

立派ですね・・・会ってみたい気もしますが・・・おめでとう、さすがは君です。

  ○○○○”


○の四つは私とS子しか知らなかった暗号・・・


送信してみるとそのまま送れました。

つまりメルアドは変わっていない・・・。




三日後、懐かしいアドレスから返信が・・・

“お久しぶりです。

○○○○を見た瞬間にあなたと気づき、正直に言えば胸が高鳴りました。

お元気そうですね・・・。

お母様や奥様はお元気でしょうか?体を大切になさってご活躍ください。

 S子”




終わり



長い間読んでいただいた方(いらっしゃれば・・・)、心からお礼を申し上げます。

S子との話には、S子からの返信以降続きがありますが今は書きません。



S子が書置きを残して居なくなった後、私は三年間苦しみました。


家庭を捨ててまで愛してくれた女を幸せに出来なかった・・・
失ったものの大きさに愕然としました。



“私こう見えても一本気な女なんですよぉ!”

無邪気な笑顔で言うS子・・・。


私はお前ほど愛せた女はいない。


ありがとうS子。

お前のおかげで、私は人を愛するとはどういう事か分りました。