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ダメンズ大好きな私です。

数多くの修羅場を経験してきました。

私(27歳会社員)彼男(28歳無職)修羅子(21歳パチ屋コーヒーレディ)いずれも修羅場当時のスペックです。

私は当時、無職の彼男に惚れて、自宅マンションに連れ込んで同棲していました。

彼男は、俗に言うヒモです。

私は物心ついた頃からダメンズが大好きで、彼男にはまさに一目惚れでした。

ちなみに、どんなダメンズでも良いのではなく1.暴力を振るわない2.盗癖がない3.ウソをつかないこれが最低条件になります。

ダメンズの良さが分からない人は、大型犬を飼うのを想像して下さい。

ちょっと頭が悪くて陽気で人懐こい犬を飼うような感じです。

だいたい、月に5万円くらいかかりますが、その癒しはプライスレスです。

彼男はダメンズにありがちな生活をしていました。

朝は私が起床して朝食を済ませている隣室で爆睡しています。

昼頃に起きてゴロゴロしながらビールを飲み空腹になると牛丼や弁当を買いに行き新台入荷の時はパチ屋に行きます。

私が帰宅するとテレビを見ながらゴロゴロしています。

でも、たまには風呂が沸いていたり、掃除したり、駅まで迎えに来てくれます。

そんな彼男が、いきつけのパチ屋に勤務する修羅子と浮気をしてしまいました。

修羅子を自宅にあげた私は、三人分の茶を出しながら「はぁ…、そうですね」。

「知ってんの?こいつパチするしか能がないし?」「つかアンタって金だけむしり取られて騙されてんじゃん」「アンタはカネヅルでー、騙されて付き合ってるとかマジ受けるんですけど」色々と言ってくれる修羅子。

なんかもう、色々と放送禁止になりそうな言葉を浴びせてくれました。

修羅子に言われずとも、彼男がヒモなのは知っています。

私が彼男に金を渡しております。

パチの金も、日々の食費も、全部が私持ちです。

……全部、私が納得してやっていることですが、それが何か…?修羅子が得意そうに喚き、私はウンウンと頷いている。

部屋の隅で正座している彼男に「セックスしちゃったの?」と聞くまでもなく「1回だけパチ屋の便所でヤッちゃいました!!」「ハメてーって言われてハメちゃいました!!」「ヤッちゃいました!!ごめんなさい!!」と正座してガックガック頭を下げています。

「…あのね、据え膳だからって食べちゃダメだよ」「食べちゃってオシマイにならず、赤ちゃんできたらどうするの?」「この子は、両親が大切に育てた女の子なんだよ?」「この子が傷ついたら、この子の両親だって死ぬほど辛いでしょ?」と彼男に言い聞かせる度に「はい!!ごめんなさい!!」と土下座。

ビックリしたように目を見開いている修羅子に「ごめんね」と頭を下げると、修羅子は「うん…え…あれ?」と言いながら帰りました。

修羅場の翌日、彼男は貯金していたらしい10万円を出しながら「もう二度とこづかいは貰いません。

パチはやめます」「昼食は自炊します、ビール飲みません。

家事も全部します」と謝罪。

いや、別にパチやってもいいしビールも飲んで良いよ。

有り金全部を提出されても、あんたかわいそうだし。

そう思ったけれど、ケジメとして財産没収。

昼間のビールは禁止にして、昼食自炊用の食材を用意することにした。

でも、あまりにかわいそうだし本人が言った約束は全部守られたので、二ヶ月目に釈放してこづかいを復活させました。

昼食だけじゃなくて、夕食まで作って待ってくれるようになったし掃除や洗濯もしてくれるようになった。

こづかい復活後も家事は続け、パチ屋も行かなくなったので昼のビールも復活。

あの騒ぎから4ヶ月後、特老ホームの介護の仕事を見つけてきて最初はバイトだったけれど、数ヶ月後には社員にしてもらえて今は安月給ながら、とても真面目に働いています。

二年前に結婚しましたが、介護の資格も着々と取得して充実した毎日のようです。

今の彼男は、夜勤明けの昼間にビール飲んでゴロゴロしています。

夜勤を頑張ったんだからビールくらい飲んでも良いでしょう。

パチはあれ以来キッパリと絶ち修羅子とも連絡しておらず、こづかいも強請りません。

結婚しているくせして、たまに合コンに行っているようですが独身だとか馬鹿なウソをつかず、門限23時を守って飲んだくれているので良いのです。

彼が就職した時に「ヤバい、ダメンズ好きの私は萎えるかも」と懸念していたのですが今の彼はとても良い感じにダメンズのまま、ずっと私の傍にいてくれるので幸せです。

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