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夜の神社は静寂と不気味さの中にあって、どこか厳かで俗世間から隔絶された異質な空間である。

しかしそんな境内も、祭りの日となれば様相はガラリと変わってしまう。

あちらこちらで篝火が焚かれ、夜を徹して地元の男達が出入りする。

祭りは二日に渡って行われる。

メインである神輿が登場するのは二日目で、その前夜は祭りの到来を人々に知らせるという意味から、夕刻から深夜にかけ、鐘や太鼓を吊るした竹筒を前後で男達が担ぎ、それらを鳴らして町を練り歩くのである。

これは何組かに分かれて交代で行われるため、待機する者達は境内で自分の番になるのを待つのだが、皆年に一度の祭りとあって、血気盛んな若者を中心に男達は無礼講とばかりに酒を飲み、すでにすっかり酔い潰れている者もいる始末であった。

そして境内から離れた人気のない林の中にあっても、暗闇と静寂の中で篝火の灯りがほのかに照ってき、人々の賑やかな声が届いてきていた。

本来なら誰も立ち入る必要のないそんな林の中に僕はいた。

僕の前に、屈強な四人の男達がいた。

木の幹を背に立つそんな僕の周りを、男達が取り囲む。

赤ら顔の四人は野卑な笑みを浮かべつつ、それでいて獲物を捕捉する獣の様な眼差しを僕へと集中させてきていた。

「へへ、ひょろっちい癖に、ここだけは随分と逞しいもん持ってるじゃねぇか」「何を恥ずかしがってんだ。

たく、それでも祭りに参加する男かよ」嘲笑の言葉が僕へ次々と浴びせられる。

この地の祭りに参加する男は皆、昔からの伝統で今でも法被の下に褌を着ける事となっていた。

しかし僕の着けていた褌はすでに地面へと落ち、露わとなった股間へ男の一人が手を伸ばしてき、好き勝手に弄ってきていた。

その様子を、他の三人は楽しそうに眺めている。

男のされるがままとなっている僕の瞳はすでに今にも溢れんばかりの涙で潤み、屈辱と羞恥心、そして恐怖といった様々な感情が交じり合い渦巻いていた。

今年中学を卒業した僕は、この地域の習いに従い、初めてこの地の祭りに正式に参加していた。

仲間と共に鐘を担ぎ、一通り町を練り歩き神社へと戻って来た僕は、すでにすっかり酔っぱらっていたこの四人の男達によって、半ば強引に人気のない林の中へと連れてこられたのである。

そして待っていたのは、僕にとって堪え難い男達による戯れであった。

「お願いです……もうやめてください……」僕は必死に声を引き絞り、か細いながらも声を上げた。

しかしそれが今の僕には精一杯であった。

自分を取り囲む四人の男達からの無言の威圧感を前に僕は何ら抗えず、今はただ男達から早く解放される事をひたすら祈る事しか出来ない。

しかし男達は何ら憐憫の気配すら見せない。

むしろそんな僕へ、よりいっそう男達の瞳は加虐的な光を増していく。

「そんな白けた事言うなよ。

お前だって、こうして毎晩弄ってんだろが?」男はそう言いながら、僕のペニスをより活発に扱いてきた。

グッと、いっそう僕は全身を強張らせた。

局部を曝け出すばかりでなく、他人によって好き勝手に弄られるなど、堪え難い屈辱であった。

しかしその反面、男から加えられてくる刺激に、しだいに僕の股間の奥底からは確実に疼きが増してき、力なく垂れ下がっていたペニスは固くなってきていた。

(嘘だ……何で……!)自分の身体に起きてきている反応に、僕自身が激しく困惑し、愕然となっていた。

「ああ……」思わず僕は、戸惑いの声を漏らさずにいられなかった。

男の手によるペニスへの摩擦が、僕の意思とは無関係に、急速に欲望を刺激させてくる。

それに伴って、痺れる様な感覚が僕の全身を駆け巡っていく。

男達の瞳が、いっそう爛々と輝き出してくる。

男からの刺激が紛れもない性感へと変わり、それによって僕のペニスは単純なまでに勃起を開始してきてしまう。

四人の視線が集中する中で、見る見るペニスは反り返り、委縮しきった僕の姿とは極めて対照的に、まるでその存在を誇示せんとばかりの猛々しい姿へと変貌してきてしまう。

男は一旦、僕のペニスから手を離してきた。

そしてそんな僕の姿を晒し者にでもするかのごとく、男達はニヤニヤしながら下半身を眺めてくる。

そんな男達の視線に、僕は下唇を強く噛み締め、ひたすら耐えるしかなかった。

「おいおい、すっかりビンビンになっちまったじゃねぇか」「おっさんにシゴかれて、そんなに気持ちよかったか?」浴びせられる男達の言葉が、容赦なく僕のプライドをズタズタにさせていく。

「ち、違います……」必死になって僕は反論しようとする。

もはやこんな自分の姿すら見るに堪えられず、僕は大きく顔を背け、ギュッと力一杯に瞼を閉じた。

「よく言うぜ、こんなにさせておいてよ」再び男の手が僕へと伸ばされてくる。

「あっ……!」ペニスへと触れられた瞬間、僕は反射的にビクッと全身を震わせ、甲高い声を発してしまう。

その反応に、男達がドッと笑ってきた。

「ほら、どうした?嫌がってる割に、何でそんなやらしい声出してんだよ」男の指先が、撫でる様に僕のペニスを刺激してくる。

それだけで、ペニスは激しく脈打ってきた。

「見ろよ、こんな元気一杯に跳ねてやがる。

綺麗な顔してるが、ここだけはもう一人前の男だな」男の手が再びしっかりと僕のペニスを掴んでき、ゆっくり腕を上下に動かしてくる。

本格的に加えられてくる刺激に、僕は必死に耐えようとする。

しかし理性とは裏腹に、もどかしいまでの欲望の疼きが、刺激に促されて急速に限界へ向け高まってきてしまう。

「はぁ……あっ……」堪らず、何度も僕は腰を捩った。

「どうした、もう限界か?」「や、やめっ……それ以上は……ホントに……!」強張った全身が、ブルブルと震えを著明にさせていく。

(だめだ、耐えろ!)激しく心の中で叫び、自らへ言い聞かせようとする。

この先に待つ結果など、到底受け入れられるものではなかった。

しかし僕の懇願などに、今さら男達が聞く耳を持つはずがなかった。

「こんなにさせといて、今さら何いい子ぶってんだ。

お前だってこんなんじゃもう、後に退けねぇだろが?」よりいっそう、ペニスを掴む手が加速されていく。

「んっ……ああっ!」容赦なく加えられる刺激に促され、僕の欲望は限界に達してしまう。

男達の見守る中で、僕のペニスから勢いよく白濁が噴出する。

ガクガクと、僕は激しく脚腰を震わせる。

背後の木の幹へもたれ掛かっていなければ、そのまま倒れ込んでしまいそうであった。

この上なく屈辱的な射精へと導かれながらも、僕の頭の中は一気に真っ白となり、普段の自慰とは比べものにならない、洪水の押し寄せる様な激しい絶頂感に包まれながら欲望を吐き出し続けた。

第一波が終わった後も、その勢いは衰えながらも断続的に白濁が噴出し続ける。

そんな僕の姿に、男達はすっかり魅入っていた。

「すげぇ、まだ出てやがるぜ。

若いって、ホント羨ましいな」「どうだ、初めて人にイカされた感想は?お前だって、自分でシコッてるだけじゃあ物足りなくなってた頃だろ?」そのまま僕の身体は、ガクッとその場へ崩れ落ちる。

「はぁ……はぁ……」息を荒げ、これまでの過剰な緊張の反動とばかりに、激しい疲労感が僕を襲う。

「へへ、こんなん見せられちゃ、こっちも堪らねぇな」男達は互いに目配せをし、何か意思を共有したとばかりに頷き合ってきた。

そして四人は、素早い手付きで自らの褌を外してくる。

射精直後で茫然自失となっている僕の前に、すでにすっかり怒張した四つのペニスが突き出されてきた。

「さぁ、今度は俺達が気持ちよくなる番だ。

へへ、安心しろ、いきなりお前の初物を奪うなんてひでぇ真似はしないからよ。

そん代わり、今夜は口と手をしっかり使ってくれよな」夜はまだまだ長かった。

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