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夏の思い出。

俺は高校球児だった。

うちの高校は甲子園にも何回か行ったことがあり、県内でも強豪校的なところに位置していた。


俺たちが入学したとき、初めて女子マネージャーが誕生した。

それまではマネージャーを置いていなかったが、次第に増加していた部員数に対応するため、またマネージャーを志願する女子生徒が出たため、女子マネージャーを置くことになったのだと言う。


初代のマネージャーになったのは、『みどり』という女子だった。

自身も小学生のときに少年野球チームでやっていたということで、高校野球のマネージャーをやることが夢だったらしい。


紅一点ということで、野球部の中でチヤホヤされるかと思いきや、そんなことはなかった。

野球部員は、限られたベンチ入りの枠を巡ってしのぎを削るのだから、マネージャーが居ようが居まいが、それが女子だろうが何だろうが関係ない。
無我夢中で実力をつけて監督にアピールするのが、俺たちの目下の課題だったのだ。


3年生から1年生まで野球部員は全部で100人近くいた。

中学時代、部活の野球部でそこそこ活躍していた俺だったが、硬式野球の全国レベルで結果を出してきた奴らもたくさんおり、その実力差を日々見せつけられる思いだった。

俺は最初のほうこそ練習試合にも出してもらえたが、凡打が続き、守備でもエラーを2個、3個すると次第に控えに回るようになり、やがてベンチからも出されて、グラウンド整理役員とかに回されるようになった。


入学して最初の夏の県大会、俺は用具係となった。

その時、マネージャーはみどり1人で、かなり忙しそうだった。

練習が終わった後、みどりが部室に残って、ほつれた硬球の糸を解いて縫い合わせている場にたまたま遭遇してから、俺はそれを手伝ったり、練習の時も飲料水を一緒に運んだり、スコアの整理を手伝ったりしてあげるようになった。


みどりは俺とは違うクラスだったが、「頭がいい」と評判で、成績も優秀そうだった。

ある時、俺は苦手な数学の問題をみどりに訊いたところ、スラスラと答えてくれ、それ以来、空き時間にみどりに勉強も教えてもらうこともあった。


1年生の中でも、夏の大会からベンチ入りしたやつや、監督から個別に指導を受けているやつもいた。

俺は彼らを羨望と嫉妬の眼差しで見ていたが、そんな時、みどりから手紙をもらった。


『いつも陰で輝いている俺君に元気をもらってるよ。

努力は無駄じゃないから』

手紙にはそう書いてあった。

俺はその頃から、みどりに特別な気持ちを抱き始めていた。

みどりに喜んでもらおうと、全体練習が終わっても素振りをやり続け、家まで1駅分を走って帰っていた。


1年の夏が終わり秋を迎えたが、俺はベンチ入りを漏れた。

続く2年の春も、夏も同じだった。

俺はスタンドから同級生や後輩の活躍を応援することになった。

それでも時々、マネージャーのみどりがかけてくれる温かい励ましや笑顔が、俺の元気の素になっていた。


そして最後の学年。

3年の春、そして最後の夏も、俺はベンチ入りを果たせなかった。

しかし夏、チームは甲子園に行くことができた。

奇跡と言われたが、俺はそうは思わなかった。

俺たちは死に物狂いで頑張ったからだ。

そして何よりマネージャーのみどりが誰も見ていないところで、甲子園出場のため、仲間のために頑張っていたからだ。


甲子園では結果は出せなかったが、俺たちは完全燃焼した。

そして甲子園後の退部のとき、俺は心を決めていた。

みどりに告ろうと。


退部の日。

俺は密かにみどりへのプレゼントを買い、カバンに忍ばせた。

部の全体会で3年生が挨拶した。

みどりもマネージャーとして2年半の思い出を話しながら号泣していた。

胸が締め付けられた。

監督の言葉をいただいて解散となった。


いよいよだ。

みどりに告ろう。

俺はプレゼントの入ったバッグを手にして機会を窺っていた。

その時、セカンドのレギュラーだったSがポロッと言った。


「明後日から、Fとみどり、極秘で温泉行くらしいぜ」

俺は固まった。

Fとは、プロ野球のスカウトも注目していた、エースでクリーンアップを打っていたチームの中心軸。


(え?Fとみどりが?)

俺の頭の中は真っ白になった。

マネージャーのみどりは、こっち側の人間だと思っていた。

試合に出られなくとも、スポットライトを浴びて試合に出るやつらのサポートに徹する側。

しかし俺の知らないところでみどりは、チームを甲子園に導いたFと付き合っていたというのだ。

俺は凹みに凹んだ。


・・・卒業からちょうど10年後。

野球部の同窓会があって、幹事になった俺は1人ひとりと連絡をとる中、みどりにも連絡した。

高校卒業後、大学を経て、社会人野球チームに入ったFとみどりは結婚した。

しかし結婚から3年後、Fは肩のケガのために野球を引退することになり、それ以降、酒と女に溺れ、自堕落な生活に落ちていったという。

会社も辞め、家にこもって酒浸りの日々とのこと。


そんな時期に、俺はみどりと再会したのだった。

洋品店で働きながら家計を支え、幼い息子を育てているというみどり。

俺はそれまでの大変な経緯を聞き、みどりを食事に誘った。

10年ぶりに会うみどり。

まったく変わっていないと思った。

いや、むしろ色んな試練を乗り越えて、さらに優しく、深くなったと思った。

酒の勢いを借りて俺は積年の想いを口にした。


「本当は好きだった。

Fに取られて悔しかった」と。


みどりは黙って聴いていた。


店を出てタクシーに乗り、駅に向かった。

駅に近づいた頃、みどりが運転手に、「やっぱり行き先を変更します」と言って別のルートを指示した。


数分後、カラオケボックスに着いた。

みどりに導かれるままにボックスの部屋に。

ソファーに腰を下ろし、電話で飲み物を注文すると、みどりが俺に抱きついてきた。

俺は驚いたが、半分はそういう展開を予期していた。


店員が飲み物を持ってきた時も俺たちはキスし続けていた。

学生のアルバイトっぽい店員がドギマギしながら出て行った。

みどりの体を擦りながら、「俺、ほんと、好きだったよ。

野球部最後のとき、告ろうと思っていた」と言うと・・・。


「ごめん。

私も××君のことが好きだった。

でも最後の夏、県大会決勝の前日にFに告白されて。

チームのためにって思って、つい・・・」

BGMが流れる室内で俺とみどりはキスを続け、互いの体を触り合った。

みどりのシャツの中に手を入れ、ブラをずらして触ると、乳首が硬くなっていた。


俺「バイトの子たちに監視カメラで見られてないかな?」

みどり「かまわないから」

俺は、好きで好きでたまらなかったみどりとの時間を一瞬たりとも無駄にしたくない思いだった。

ソファーに押し倒し、あの当時、何度も想像したおっぱいに吸いつき、硬くなった乳首を夢中で舐めた。


俺「舐めたかったよ」

みどり「舐められたかった」

その言葉がその場しのぎだったら嫌だなと思い、余計に俺のことを忘れられなくしてやろうと懸命に舐めた。

みどりはヌルヌルに感じていた。

Fとは結婚後、次第に夫婦生活はなくなっていったのだと言う。

みどりの下半身を裸にし、匂い立つみどりのマンコを舐めた。

ここも何度も想像したところだ。

しかし、当時のイメージとは異なり、みどりのマンコは止め処なく汁を溢れさせ、俺の顔を汚すようにパコパコと腰を打ちつけてきた。

俺の顔はみどりのマン汁まみれとなった。


ガラス越しに店員や他の客に見られるかもしれなかった。

しかし、構わなかった。

俺は、甲子園投手の美人妻を組み敷き、生で肉棒を出し入れしてやっている。

あの当時、テレビのインタビュアーにもマイクを向けられ、プロのスカウトからもコメントをもらっていたFが手に入れた最高の女を、今、一度もベンチ入りできなかった俺が奪い取って、アンアン感じさせている。

俺はある意味、甲子園と同等の価値のあるものを手に入れたのだろうか。


俺「外に出したほうがいいよね?」

みどり「いい、中でいいよ。

中に来て。

中にちょうだい」

あの時のマドンナ。

甲子園のベンチ前でサラサラした髪をなびかせて颯爽と輝いていたみどりに、今、中出ししようとしている。

俺は溶けてなくなりそうな感覚を覚えながら、腰使いをいよいよ速めていき、やがてみどりの中にぶちまけた・・・。


それ以来、みどりとは会っていない。

ただ夏がやって来ると、どうしても思い出してしまうのだ。
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