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中学生時代の話。

同じクラスに、顔はまあまあ可愛いんだけどぽっちゃり系で、大人し過ぎっていうか暗くてクラスに溶け込めてない感じの子がいた。

名前は『みゆ』。

その女の子が、当時は体操着の下はブルマなんだけど、必ずと言っていいほどハミパンしていた。

それも体型的にパンツがデカいから、豪快に後ろ全面ハミパンとか。

で、俺は、みゆのことを『ハミパン・クイーン』ってこっそり名付けて、よくオカズにしていた。


ある日、廊下でみゆを見かけたら、またハミパンしていた。


(コイツ、何考えてるんだ?)
そう思って、ちょっとからかってやろうと追い越しざまに、「今日も白かな」って言ってやったことがある。

みゆは無反応だったんだけど、この経験はオカズにするときのスパイスになった。


でも、あるとき気づいた。

この子、周りの女子からハミパンを注意してもらえてないんだって。


別の日、他の女の子たちが、「うしろ大丈夫?」「大丈夫だよ」みたいなことをやってるのを目撃した。

その近くにみゆがいたんで、そちらを見ると、みゆはまたも豪快にハミパンをしている。

みゆはきっと緩すぎるのでみんな呆れて注意しないんだ。

だからこそ、不動の『ハミパン・クイーン』なんだと思った。


しかも、おかしな特質があった。

当時、男子と女子は一緒に教室で着替えるんだけど、あるとき見たら、そのときはハミパンしていなかった。

で、その後、トイレから出てきたときに、またまたハミパンになっていた。

普通、逆じゃないかと思った。


(そうか!この子、トイレでブルマを引き上げるときにハミパンしちゃうのか)なんて邪推していた。


そんな感じで、(まあ、今日も見てやるか)って具合にみゆのハミパンを見ていたんだけど、ある日、俺は重大なことを悟った。


(これは違う。

陰湿ないじめだ!!!)と。


実際、後日、クラスの女の子から聞いて、その全貌がわかった。

気づくのが遅いよ、俺。


みゆは、クラスのある女子グループから制裁を受けていたらしい。

制服の下(当時は今のようなミニではない)をノーパンで過ごすか、体育とか運動会の練習のときにハミパンをするか、「詫びを入れるなら、どちらかやれ」と脅されていたらしい。

それで、みゆはハミパンを選んだわけだ。

だから着替えのとき、教室でハミパンになっていないときには、トイレに行って自分でパンツをはみ出させていたらしい。


ノーパンというのは見えないけれども、もしアソコが見えてしまったら変態痴女の烙印を捺されてしまう。

ハミパンというのは、本人が気づいていないうちにはみ出すものだ。

だからみゆはハミパンを選択したと思われる。

でも実際は、体育や運動会の練習の間、わざを下着を見せるためにブルマから引っ張り出してたハミパンにしていたのだ。

それでも俺がそうだったように、(この子、ガードが緩い子だな)と思ってくれれば、変態扱いされるよりもマシだと思ったのだろう。


体育の時間中、自分の意志で下着を晒す。

しかも、恥ずかしさを噛み殺しているみゆのそばで、聞こえよがしにハミパンチェックをしてみせる女子たち。

しかも俺は、軽蔑したように「今日も白か」なんて言ってしまったし、心の中だけではあるものの『ハミパン・クイーン』とか呼んでいた。

まんまと陰湿な女子たちの狙い通りの行動をしてしまっていたわけだ。


当時は俺は純情な中学生だったから、気づいた後すぐみゆに「あんなこと言ってごめん」と謝った。

そしたらみゆは、「もういいの」と許してくれた。

そして、それからはピタリとハミパンはなくなった。


するとなぜか、罪悪感を覚えつつも、それまで以上にみゆのハミパンの残像がオカズになってしまうのであった・・・。
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