moroman052010

僕の父親には後妻になろうとしている女がいる。



夏休みの寝苦しい朝だった。


僕は、下半身に違和感を感じて目が覚めた。


もう七時を回っているじゃないか。


僕は、階下におりて行った。



風呂場の横の洗濯機の置いてあるスレートで囲った場所に、汚した下着をこっそり持っていくつもりだったんだ。


まさか、高三にもなって夢精をしてしまうなんて。


と、すすり泣くような声を聞いたような気がした。


「ああっ。

くぅっ」

子犬の鳴くような、痛みに耐えるような・・・。


そっと流しのある方から、洗濯場の方に回ろうとしたとき、洗濯機の前にたたずむ女の姿が目に入った。


「尚子だ」

彼女は横山尚子といって、父の後妻に入ろうとしている女だ。


母が死んで、はや六年が過ぎ、弁護士の父は寂しさからか、事務所のこの女とねんごろになったらしい。


そして彼女は押しかけてきたのだ。


年の頃は三十半ばで女盛りとでも言うのだろうか。


弁護士事務所に勤めているだけあって、ケバさはない。


むしろ地味だ。


黒い縁の眼鏡と、ひっつめ髪とでも言うのだろうか、そういう何の変哲もない女だった。


ただ、体は違った。


小柄なくせに、出るところは出ていて、メリハリのきいた体をしていた。


父もそんなところに惚れたんじゃないかと思うくらいだ。


ミントグリーンのエプロンの後ろ姿から丸見えの白のホットパンツ。


そこから突き出る二本の生足は子持ちシシャモを連想させた。


「ああん」

尚子は洗濯機に腰をぴったり寄せて、脱水の振動に身を任せている。


角をあそこに当てている・・・。


(オナニーしてるんだ・・・)

とっさに僕は理解した。


彼女も女なのだ。


持て余す性欲をああやって発散させているのだ。


それは、僕と同じなんだ。


浅ましく尚子の左足が上がり、空を掻く。


彼女が俯いた瞬間、肩に力が入って、洗濯機の縁を掴んでいる手指が白く血の気を失った。


ガクガクと彼女の体が揺れるが、それは脱水機の振動が伝わってのことなのか、自らの運動なのか俄かには判断しかねた。


「あふぅ~」

玉の汗をあごに伝わせて、天を仰ぐように上を向き、ゴクリとここまで聞こえる音をさせて唾を飲み込んだ。


僕の右手は冷蔵庫の陰でカチカチに充血した分身を出して、夢中でしごいていた。


今朝出したのに、僕は、また絶頂を迎えようとしていた。


「あああっ」

手が速くなり、めいっぱい亀頭を剥いて露出させ、射出に備えた。


びゅくびゅくと粘い液体が尿道を切り裂く様に濃い塊が飛び出し、冷蔵庫の側面に跳ね、ダラダラと流れを作った。


これはもう、手に持っている汚れ物で拭いて始末するほかなかった。


こんなに情けないことはない。


尚子はというと、すでに何食わぬ顔で脱水を終え、洗濯物をカゴに取り出していた。


僕は見つからないように、汚れ物を持ったまま階段をそっと上がっていった。


洗濯物を干しに、尚子が階段を上がってくる。


僕の部屋を通らないと物干し台には出られない。


僕は汚れ物をタオルケットに包んで隠した。


「おはようございます」

彼女はさっきのことなど、まったく感じさせない表情で挨拶して部屋に入ってきた。


「おはよう」

「ごはんの支度できてますから、食べてね」

「は、はい」

「それから啓二さん、昨日の洗濯物がなかったけど、着替えてないの?汗で汚れてるでしょ。

早く出して。

お洗濯するから」

と、言われても・・・。


「あ、ああ、じゃ持って行っとくよ」

そう言うのが精一杯だった。


尚子はにっこりと頷いて、物干し場の網戸を開けて、ツッカケを履いて出て行った。


僕はその後すぐに下りて行って、汚れ物を丸めてシャツに厳重に包んで洗濯機に放り込んだ。


そして遅い朝食を新聞を見ながら食べていた。


降りてきた尚子に向かって、「父さんはもう出かけたの」と問うた。


「そうよ。

あたしも、もう行かないと」

そう言いながら、また洗濯場に行ってしまった。


やばいかな?と思いながら、飯の味など判らなかった。


「洗濯機を回していくから、終わったら啓二さんが干してね」と洗濯場から声がした。


「あ、はい」

どうやらバレなかったらしい。


その週の土曜日の昼、父は弁護士会の寄り合いとかで出て行ってしまい、家には尚子と二人っきりになった。


「啓二さん、お昼なんでもいい?」

「うん」

「じゃ、おそうめんにしようか」

「うん」

今日の尚子は、ひっつめ髪じゃなくって、解いて後ろでポニーテールに束ねている。


そのせいか、いくぶん若く見えた。


彼女の後ろ姿を見てると、やはり股間に血液が充満してくるのには困ってしまった。


テレビをつけて気を紛らわすことにした。


そうめんをすすりながら、何を話すでもなく尚子は「暑いね」だとか「勉強は捗ってるの」とか、一人前の母親のような口を聞く。


僕は、いいかげんな返事をしながら彼女の胸元を見ていた。


くたびれたTシャツの襟ぐりは大きく開いて、彼女の大きな胸が作る谷間を覗かせている。


汗でしっとりとしている感じが見て取れた。


「ねえ、ひとつ聞いていい?」

コケティッシュに小首をかしげて、僕に問う。


「なんだよ」

「こないだ、お洗濯物、どうして出さなかったの?」

(聞くかぁ?そんなこと)

やっぱり感づかれていたのだ。


「どうしてって。

その、あれだよ」

「出しちゃった・・・」

ドキッとするような目を眼鏡越しに見せた。


「まあ、そういうことだよ」

「元気なんだぁ」

(なんだよ、こいつ。

僕をなぶってんのか?)

「じゃあ、僕も聞いていい?」

「なぁに」

「同じ日、尚子さんは洗濯機の角にあそこを当てて何してた?」

彼女の顔がみるみる赤くなって、下を向いてしまった。


「見てたの・・・」

そう、低い声で言った。


「お、お互い様じゃないか」

僕は慌てて、そう取り繕った。


その場はそれでおしまいだった。


昼食の後、二階に上がって窓辺に腰掛けた。


二階の僕の勉強部屋から真夏の町並みが見える。


その向こうは海が広がっていた。


町は死んでしまったかのようだ。


蝉の声も真昼のこの時間は聞こえない。


「暑いなぁ」

独り言がつい出てしまう。


扇風機は熱い空気をかき混ぜるだけで、無いほうがマシだった。


「いい?」

尚子の声が障子の外で聞こえた。


「どうぞ」

すっと障子が開いて、白い足が入ってきた。


「なんだ、お勉強してたんじゃないんだ」

「こう暑いとだめだね」

「はい、スイカ切ったの」

「ありがとう」

しばらく二人で海を見ながらスイカを食べた。


「啓二さん、あたしのこと嫌い?」

「なんなんだよ。

いきなり。

そんなことねぇよ。

ただ・・・」

「ただ、何?」

「戸惑ってんだ。

若い女が母親代わりってさ」

「母親じゃなくっていいじゃない」

「じゃ、なんなのさ」

「お姉さんでもいいじゃない」

「そんな、急に言われてもね」

そばに尚子が寄ってきた。


「いいことしよっか?」

「何?」

「目を瞑って・・・」

だいたい予想できたから、目を瞑った。


柔らかいものが唇に当たった。


スイカの香りがした。


僕は夢中で尚子を押し倒し、唇を貪ってしまった。


(父親の女をいただくんだ・・・)

尚子は抵抗しなかった。


気がついたら、お互い裸になって、汗を交わらせて抱き合っていた。


「したことあるの?」

「ないよ」

「じゃあ、お姉さんがしてあげる・・・」

畳の上に寝かされ、すでに硬く立ち上がったものを咥えられた。


それは一人でするのより何倍もすばらしい快感だった。


「あ、あ、だめだって」

「もう、だめ?」

「出ちゃうよ」

「敏感ね。

じゃ、もらっちゃおうかな。

キミのドウテイ」

そう言って膝立ちになって、僕を跨いだ。


きれいなお椀型のバストが僕を見下ろしているようだ。


「見える?」

入るところを見せてやろうという事らしい。


僕は首をもたげて見た。


「うん」

右手で僕を支えて、薄い毛に覆われた目的地に宛てがった。


「入れるよ」

熱いぬめりが僕の先端にまとわりつくようだった。


最初、反り返った僕のモノはうまく滑らず、尚子は顔をしかめたが、やがてゆっくり腰を落としてきた。


「ああん。

すっごく硬い」

そんなことを言って、全てを収めて、ぴったりと尻を僕のももに押し付けた。


そうしてグリグリと円を描くように腰を回すのである。


僕は、もう痺れるような感触で、彼女の中に消えた分身を目で追っていた。


「どう?初めての感じは」

「すごくいい。

でも、尚子さん、こんなことおやじに見つかったら・・・」

「黙ってたらわからないよ。

お父さんは、あたしの体には興味ないみたい」

信じられなかった。


こんないい体を目の前にして興味ないとは。


「あ、イキそうです」

僕は情けない声を上げた。


「いいわよ。

そのまま、お姉さんの中にイキなさい」

(いいのか?妊娠は大丈夫なのか?)

そんな理性的なことはすぐに飛んでしまい、恥ずかしいくらい大量に吹き上げた。


「あ、あああ・・・」

そのまま二人は暑い部屋で焼け死にそうになりながら抱き合った。


再び、蝉の声が聞こえだした。

 
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