ストⅡとか、餓狼伝説とか、龍虎の拳とかの対戦格闘のヤツ。
私はとあるゲーセンの常連で、いつものように友人とダベりながら対戦に燃えていたんだ。
確かあの時はストⅡダッシュだったかなぁ?ターボかもしれない。
そこに対戦者が入ってきたのよ。
対戦台ってのはゲームの筐体が背中合わせっていうのが結構多くて、対戦相手がどんな人かは相手側に行かないと見えないのよ。
だから最初は常連が対戦相手だと思ってたんだ。
常連同士で対戦していると大体相手の動きとか分かってきたりするんだけど、そうじゃなかったんだ。
いつも相手にしている常連の動きじゃない。
ほぅ…新しき挑戦者とは心躍る!!ならば、見せてくれよう。
我がケンの強さを!!
我がケンの強さを!!
若かったとはいえ、本当にあの時はこんな感じだったんだ…orz
で、戦ったんだけど…弱かった。
ふと離れていたところにいた同じ常連が自分にサインを送ってきたんだ。
「アイテハオンナノコ、スコシテヲヌケ」
って。
私はとことん焦った。
今でこそゲーセンって女の子も多くて、結構華やかになっては来ているんだけど、あの当時は女の子がゲーセンにいる事はあっても格ゲーの対戦台に挑戦してくる女の子なんてどう考えても奇跡の範疇だったから。
その焦りからか、手を抜くとはいかないまでもかなりのコマンドミスをして、技が暴発しちゃったのよ。
まぁ、そんなこんなで負けちゃた。
んで、対戦が終わって席を立ったら、相手側から女の子がツカツカ歩いてきて
「あんた、何で手を抜くのよ、この卑怯者!!」
って怒鳴られた。
周り騒然、私呆然。
その女の子は顔真っ赤にしてゲーセン出て行っちゃったけど、これが最初の出逢いだったのよ。
結局その場はどうにか収まって、しばらく遊んだ後に友人と一緒にゲーセンを出て夕飯食いにファミレスへ行った。
案内されて席につき、オーダーしようとしてウェイトレスさんを呼んだ時、私は凍りついた。
そのウェイトレスさんが、私を怒鳴りつけた女の子だったからね。
その時の友人曰く「"顔面蒼白"って言葉を本気で理解した」
で、注文したんだけど、私に対しての目が凄く怖かった事を今でも覚えてる。
飯食った後、会計時もその女の子だった。
だから、
「ゲーセンの事で怒ってるのなら謝るよ。
あれは手抜きじゃなくてちょっと焦ってただけ。
もし今後対戦する事があったら、完璧に打ち負かすから」
あれは手抜きじゃなくてちょっと焦ってただけ。
もし今後対戦する事があったら、完璧に打ち負かすから」
って言っちゃったんだ。
今考えるとえらく恥ずかしい事を言ったもんだと思うよ。
それからその女の子はちょくちょく私の行きつけのゲーセンに来るようになり、その都度対戦を挑んできた。
私はもちろん、手抜き手加減一切ナシで返り討ちにし続けた。
そんな女の子を見ていた友人や、他の常連連中は
『女の子を一流の格ゲーマーに仕立て上げてヤツを倒す』
などと応援団を作り、ゲームのテクを仕込み続けた。
飲み込みもよかったのだろう、センスもあったんだろう。
あれよあれよという間に女の子は上達し、1ヶ月後には常連相手でもかなり手こずるほどまでに上手くなっていった。
もちろん、私も教えたよ。
ぶっちゃけると、勝者の余裕だった。
まぁ、どんどん上手くなっていくのを見ているのは楽しくもあったんだけどね。
今考えたら、あの時にはもう惚れてたのかもしれない。
2ヶ月後位かな?
女の子からいつも通りに対戦を挑まれたんだけど、その時は常連連中や、友人も加わってえらい盛り上がりの中で勝負したんだ。
結果、見事に負けちゃった。
周りからは大歓声。
勝った女の子も涙ぐんでいた。
そんで、女の子が私に向いて、ちょっと赤い目をして
今でも子供を連れて、時々そのゲーセンに遊びに行ったりしています。
「やっと言える…私と付き合ってください!!」
って告白された。
もうね、何が何だか分からなかったですよ?
その女の子に対しての好意は少なからずあったけど、告白なんてその時までされた事なかったし、相当パニックになってました。
常連連中はアホみたいに盛り上がるし、友人はドロップキックかましてくるし、店長は
「騒ぐな!!」
って怒りながらニヤニヤしてるし…。
それがきっかけで付き合う事になって2年後に結婚しました。
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